過去のボヤキ -Sep.2016-

君の名はランドゥ
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▼ランドゥとか書くとギャランドゥみたいですねヒデキー。
そんなことないですかーそうですねー。

▼確か今回は夏コミについてあれこれ…のつもりだったかと思いますが、残念ながらいろいろありまして結構すっぽり夏コミの記憶が飛んでっちゃってまして、まぁぶっちゃけどうでもいいかなって(
うーん、一応記録に残したいことはある気がするんですが…今はそれよりももっと先に吐き出しておきたいことを。

▼「君の名は。」を観てきたんです。
とてもとても心をくすぐられるお話でした。
それはビジュアルで。それは音楽で。それは詩で。それは演技で。演出で。ありとあらゆる面から心を攻めてくる。くすぐられるように打ちのめされる。
劇中泣きはしませんでしたが、帰りに買ってきたサントラを流しながら、歌詞を眺めつつちょっと口ずさんでみたら、喉の奥が熱くなって、目から涙がこぼれおちました…なんだろうなぜだろう。
メロディラインとかボーカルの声音とか、聴いてる分にはああいい曲だ好きな曲だでスッと行くんですが、歌おうとしたら何かこみあげてくるものがある。歌詞や物語とは別に生理的にそういう相性なのかもしれませんけど。
そんなわけで、心地よいくすぐられた感と、実はボディブローのように全身に重いパンチのダメージを食らっていた感のある映画。観た後にこそダメージがある。

この後はネタバレを含みます。
序盤、実はちょっと目をそらしていたシーンがあるんですよね。
共感性羞恥、とかいうらしいんですけど、それがウチは大の苦手で。主人公とか感情移入できる、あるいはしようとしてる人物が「この後確実に大恥をかく失敗をしでかす」であろうシーンを直視できないんです。
もちろんその失敗は、当然なるべくして不可抗力で犯してしまうものですけど、やっぱり駄目なんだなぁって。でも、それは個人的な性癖のせいなんで映画の評価には関係ないです。

ある意味過度の感情移入してしまうようなもんですが、中盤のラーメン屋からのシーン、それまでほのぼのぼんやりしていた楽しいシーンから、突きつけられた真実に「ちょっと待て、嘘だろ、そんな」と心の中でつぶやいていました。
あのシーンがさきの失敗のシーンよりも心情的にはつらかったなぁ…。

「忘れないように、お互いの名前を書いておこうぜ」
名前を書かず、一番素直な伝えたい…でも面と向かってはまだ言いにくい気持ちを短い言葉で書いた瀧くん。なんでだよ、バカ、って思ったけど、きっと「名前を書いたってきっとスマホのダイアリーのように消されてしまうんじゃないか」って思ったんじゃないかなって。
そんなことはなくてただそう書きたかっただけかな、とも思うけど。
名前も何もかもを忘れてしまう…でもポジに考えれば、それはたくらみが成功して、その名前を知るきっかけとなった一切合切が「なかったこと」になったのだとすれば、その忘却は「良いこと」だったのかな。
客観的に視れば、そう。でも当事者にしてみれば、何もかも覚えていないのに、何かを探してるような違和感に付きまとわられるのは不安でしかなかっただろうなぁと。

登場人物の心情の変化が、観てるときは気づかなくて、観終わったときは確かに覚えていて、思い返すとそういえばあの時ーーーそんな表現が巧みだと思います。
そんな風な人物や物語の構築、できるようになりたいなぁ、なんて。高望みもいいところですけど。そういう、無いものねだりが果てしなくしたくなるのもこの映画。

観ておいて損はしないと思います。
もう一度観たいな、円盤出たら買おうかな。
実は新海監督の作品を最初から最後まで通してちゃんと観たのは本作品が初です。
ほしのこえは観る機会があったのですが、酒が入ってたせいかな、ほとんど覚えてない…約束の場所もなぜか前半しか知らず。
みんなのうたのDVDは買いました。あの歌も、なぜか歌おうとするとのどが詰まる。目頭が熱くなる。なんででしょうね。

というわけで、誰に話すこともない、ツイッターで変に突っつかれるのも気恥ずかしいのでこちらで感想をつらつら書きました。
支離滅裂なのはもう読書感想文の宿題とか超ブッチしてた過去を呪いたくなるくらい自覚してます。
観た人が斜め読みして、ああそこ分かる、なんていうところっが一つでもあればいいなって思います。
原作小説買ってきたんで、解釈違いとか劇中気づかない表現が読み解ければいいなぁって。


▼そして同じ日に梯子して「シン・ゴジラ」を観たんですけどね(二回目)。
あらためて、これは日本人のための映画、邦画なんだなって思いました。海外では受けが悪いそうですが、そりゃあそうでしょう。
日本人じゃなければわからない心情情景情勢でがっちがちにATフィールド張ってるんですから。
逆に、この映画の内容が理解できるようになれば日本を理解したと言えるかも。そういう意味で日本を理解する教材として広めるのはどうでしょう(
色々な描写は専門的な人からは揶揄する声もあるそうですけど。フィクションの中で描こうとしたのって「世界よ、これが日本人だ」ってことじゃないのかなって。
ウチはそう思うんですけど、たぶん、「違うよ」って即答されるんだろうなぁ。

そんなわけで映画のお話でした。


2016年9月19日(月)/02時19分のぼやき。


戻りまつ。